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どうする?相続した実家。「所有と売却」それぞれの選択肢のメリット・デメリット

どうする?相続した実家。「所有と売却」それぞれの選択肢のメリット・デメリット

相続した実家のこれから、あなたはどうしますか?

大切な思い出の詰まった家を手放すのは心が痛むものですが、維持費や税金などのリアルな問題もまた事実。

本コラムでは、相続した実家の所有を続けるか、それとも売却するか、それぞれの選択肢とそのメリット・デメリットを解説します。

相続した実家の選択肢:所有を続けるか?売却するか?

相続は多くの人にとって一生に一度あるかないかの大事な節目です。
特に実家の相続は、感情と現実的な事情が交錯する、難しく複雑な問題を孕んでいます。

また、少し古いデータですが、総務省の「住宅・土地統計調査」によると、日本の持ち家率は1998年以降6割を下回ることはなく、10人に6人以上の人が持ち家を持っていることになります。

そのため、実家の相続が発生した場合、その子供世代は自宅を所有していることが多く、親の実家を持て余してしまうケースが大半です。

相続した実家をどうするか。現実的には、①所有し続けるか、それとも②売却するか、大きくこの二つの選択肢から選ぶことになります。
どちらを選んだとしても、それぞれにはメリットとデメリットが存在します。

所有を続けるという選択をした場合、実家を自分で利用する、賃貸に出す、または現状維持するなどの選択肢があります。
それぞれに対して、具体的なメリット・デメリット、そして考慮すべきポイントが存在します。

一方、実家を売却するという選択をする場合、一度に大きな資金を得ることができ、維持管理の手間やコストから解放されます。

ただし、売却に必要な手数料や税金をただしく理解しておく必要があります。また、実家の売却は「家族の思い出」を手放すということでもあります。

それぞれの選択肢について、具体的なメリット・デメリットを考えることで、自身にとって最適な選択をすることができます。後続のセクションでは、それぞれの選択肢について詳しく見ていきましょう。

所有を続ける【自分で住む・賃貸に出す・現状維持】

実家を所有し続けると決めた場合、具体的にはどのような選択肢があるのでしょうか?

それぞれの選択肢には一長一短があります。自分で住む、賃貸に出す、または現状維持、各選択肢を深掘ってみましょう。

自分で住む:相続した実家に住むメリット・デメリット

相続した実家を自分で住む場合、様々な角度から見たメリットとデメリットがあります。リフォームの必要性、固定資産税の問題、立地の問題など、詳しく見ていきましょう。

相続した実家に住むメリット

1. コストの節約:
自宅を所有していない場合に限りますが、相続した実家に住むことで、家賃の負担が無くなります。建物の状況によってはリフォーム費用がかかるかもしれませんが、長期的に見れば賃貸に比べて住居費が抑えられ可能性が高いです。

2. 思い出の場所を維持できる
実家には多くの家族の思い出が詰まっています。相続した実家を自宅として利用することで、長期的に家族の思い出を大切にし続けることができます。

相続した実家に住むデメリット

1. リフォームの必要性
長年住んでいなかったり、古い家だと必要なリフォームがあるかもしれません。その費用と時間は見積もっておく必要があります。

2. 固定資産税
自宅として所有している場合、固定資産税がかかります。その額は物件の価値や立地によりますが、毎年支払う必要があります。

3. 立地の問題
通勤や生活環境によっては、実家の場所が不便な場合もあります。スーパーや病院、公共の交通機関へのアクセスなどを考慮する必要があります。


どちらの選択肢を選んだとしても、それぞれのライフスタイル、価値観によります。自身の状況をよく考え、最適な選択をすることが大切です。

賃貸にする:相続実家を収益物件にするメリット・デメリット

相続した実家を賃貸物件にするという選択肢もありますよね。定期的な収入を得られる一方、それなりの手間や責任が伴います。

さあ、どっちがお得か、よく見ていきましょう。

メリット

1. 定期的な収入
何もしないよりは家賃収入がある方がいいですよね。実家を賃貸に出すと、毎月定期的に家賃収入を得られる可能性があります。

2. 保有コストの軽減
家賃収入は、単なる収入という以外にも、固定資産税や修繕費などの保有コストを補うという側面もあります。

デメリット

1. 大家としての手間と責任
実家を賃貸に出すと、大家としての手間や責任が増えます。修繕の必要性、入居者とのトラブルなど、思っていた以上に手間がかかることもあります。

そもそも、賃貸に出す前には、市場調査や家賃のリサーチ、収益計画の立案などが必要となります。事前準備をしっかりとしないと、収支が赤字になってしまう可能性もあります。

また、一定以上家賃収入がある場合は、確定申告をする必要も出てきます。

2. 空室リスク
実家を賃貸に出しても、すぐに入居者が見つかるとは限りません。
入居者が見つかるかどうかは、立地や家の状態、賃貸募集会社に支払う広告費など、色々な要素が関係してきます。


実家を賃貸にする選択は、収益性と手間、そしてリスクをバランス良く考慮することが大切です。自分にとって最善の策は何か、よく考えて決めましょう。

空き家のままにする:適切な管理とその必要性

空き家のままにする、これも一つの選択肢ですね。

しかし、放置しておくだけではトラブルが発生することもあります。それに加えて、自治体から問題のある放置空き家だとみなされると、固定資産税の優遇がなくなってしまう可能性もあります。それらについて詳しく見ていきましょう。

また、社会問題としての「空き家問題」をまとめたコラムもございます。

空き家を放置することで起こるトラブル

1. 治安の悪化
長期間放置した空き家は、不用意にトラブルの温床となりかねません。
例えば、ゴミ置き場にされる、不法侵入や放火の対象になるなどの問題があります。

2. 建物の経年劣化
空き家は使用されないことでどんどんと老朽化します。人の出入りがなくなるため、湿気がこもってしまうことが主な原因です。

建物の老朽化や劣化が進むと、建物の価値はどんどんと下がっていきます。後々、売却や賃貸を考えたときに、負債(解体費分のマイナス)となってしまう可能性もあります。

税金の優遇がなくなるケース

1. 住宅用地の固定資産税
実家を空き家として放置すると、住宅用地としての固定資産税の減額措置が適用されなくなることがあります。

その結果、税金が増える可能性があります。

自治体が管理不全の放置空き家を「特定空き家」や「管理不全空き家」として指定すると、税制優遇から除外されると「空き家対策特別措置法」で定められているためです。

つまり、空き家として放置する場合でも、税金の優遇措置を維持するために適切に管理(現地の確認や庭木の手入れ、家屋の補修など)をしていくことが必要ということです。

そのため、数年程度実家をそのまま維持していくことになった場合など、その間の維持管理をどうするか相続人同士で決めておく必要があるのです。

相続した実家の売却

実家を売却するという選択肢。

一度手放してしまった実家を再び取り戻すことは、物理的にも感情的にも困難ですので、しっかりと検討する必要があります。

実家の売却は「思い出の詰まった実家を手放す」というネガティブなイメージがあるかもしれません。

しかし、固定資産税などの維持費から解放されるだけでなく、一時的にまとまった収入を得ることも可能な選択肢です。

では、この「売却」選択肢にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

相続した実家を売却するメリット

1. 一時的な大きな収入
まず最初に挙げられるのが、一時的な大きな収入を得ることができる可能性があるという点です。

実家を売却すれば、物件の価格によっては大きな現金が手に入ります。これは、他の選択肢ではなかなか得られないメリットです。

2. 管理負担の軽減
また、実家の売却により、家の維持や管理から解放されるというのも大きなメリットと言えます。

固定資産税や修繕費用、あるいは空き家となった場合の管理費用など、所有者として必要な費用から一気に解放されます。

相続した実家を売却するデメリット

1. 収益性の喪失
しかしながら、実家を売却するという選択肢にはデメリットも存在します。

一つは、売却することで将来的な収益性を失うという点。たとえば、実家を賃貸に出すことで得られる定期的な収入は、売却により一切得られなくなります。

2. 売却後の相場変動
さらに、売却後に地価が上がった場合、”あの時売らなければ”と後悔することもあるでしょう。

地価は不動産市場の動向や地域の開発状況などにより変動します。そのため、売却のタイミングは重要なポイントとなります。

3. 思い出の実家を手放すことになる
実家というのは単なる物件ではなく、そこには数々の家族の思い出が詰まっています。そんな実家を手放すことで生じる罪悪感や、冷たい人間だと思われる不安もあります。

また、これまで築いてきた地域とのつながりを一度に失う可能性があるという不安も感じるかもしれません。


つまり、実家を売却するという選択は、一時的な収入と管理負担の軽減、そして将来の収益性や相場の変動を天秤にかけることが求められます。
自分自身のライフスタイルや将来設計を考え、これらの要素を総合的に考慮に入れて、最善の選択をしましょう。

相続した実家を売却するためのステップ

以下に、実家を売却するための基本的なステップをご紹介します。

1. 不動産業者との相談

相続した実家を売却する際には、まずは信頼できる不動産業者と話すことから始めましょう。
不動産業者には相続税対策や売却価格の設定、また法的な手続きなど、専門的なアドバイスが期待できます。複数の業者に相談してみて、納得できる業者を選ぶことも重要ですね。

重要なポイントとしては、「どの業者に依頼したとしても、極端に高値で売れることはない」ということを認識することが重要です。
不動産事業者はあくまで対象不動産の取引仲介をおこなうだけですので、対象不動産の価値自体は変わることはないからです。

「うちで売ればこんなに高値で売れます」と無理に話を進めようとする不動産事業者もいますので、そのような事業者には気をつけましょう。

2. 家の評価と価格設定

不動産業者による査定を受け、実家の適正な価格を設定します。
この価格設定は、周辺地域の相場や家の大きさ・築年数、そして実家の状態などが影響します。
この段階で、物件の強みや改善すべき点などについても、不動産業者から具体的なアドバイスをもらってください。

3. 売却活動の開始

価格設定が終わったら、いよいよ売却活動のスタートです。
といっても、基本的には全て不動産事業者側で対応してもらうことになります。
不動産業者は、各種メディアを通じて物件情報を広め、買い手を見つけます。
また、見学希望者への対応や質問への回答など、細かな手間を業者が代行してくれます。

4. 契約と引渡し

適切な買い手が見つかったら、契約の段階に移ります。契約書の内容をしっかりと確認した上で、買い手と正式に契約を結びます。
契約が完了したら、引渡しの準備を始めましょう。
引越しや家の中の掃除など、必要な作業をスケジュール通りに進めていきます。

5. 税金の申告

売却によって得た利益は、所得として税金の対象となります。
そのため、売却後は税金の申告を行うことが必要です。
不明な点は税理士に相談すると良いでしょう。
税金の計算や申告については、専門家のアドバイスを頼りに進めていくことをおすすめします。

以下に相続した実家の売却に関係する税金をピックアップしました。

所得税・住民税

売却によって得た利益(譲渡所得)は、所得税の対象となります。
所得税の税率は所得の金額により変わりますが、一般的には5%から45%の範囲となります。
また、所得税と一緒に、住民税も課税されます。住民税の税率は10%で、所得税が確定した後に課税されます。

譲渡所得税

不動産を売却した場合、売却価格とその不動産を取得した際の価格(取得費)との差額が譲渡所得となります。
これに税金がかかるのが譲渡所得税です。ただし、一定の条件を満たす場合、譲渡所得税の一部を軽減する制度が存在します。

相続税

相続税は、相続によって財産を取得したときに課せられる税金です。
相続税は、相続財産全体の価値に応じて計算されます。
相続財産の一部を売却した場合、その売却益も相続財産に加算され、相続税が課税される可能性があります。

親族間の意見が分かれる場合の対処方法

“相続”という言葉は、時として家族間の対立を引き起こします。しかし、衝突を避けるための方法はあります。親族間での意見が分かれる場合の対処法を共有します。

親族間での話し合いの進め方

  1. 事前の情報収集と整理
    まず初めに、全ての親族が話し合いの前に必要な情報を収集し、整理することが大切です。
    これには相続の法的な側面や、財産の評価、税金の問題などが含まれます。
    これらの情報を事前に共有し、全員が同じ認識に立つことが大切です。
  2. 目的と目標を明確に
    話し合いの目的と目標を明確にすることが大切です。
    例えば、「相続した実家をどのように活用するかを決める」、「全員が納得する解決策を見つける」などの目標を設定しましょう。
  3. 全員の意見を尊重
    話し合いでは、全員の意見を尊重し、一人ひとりが思うことを率直に話すことが大切です。
    他の親族の意見を否定せず、感じたことや考えたことを共有しましょう。
    親族は良くも悪くも他人と比べて人間関係が濃いので、一度トラブルになってしまうと、収拾がつかなくなってしまうケースが大変多いです。不動産の売却をする場合は、相続人全員の意見が一致している必要がありますので、関係性には十分に気をつけましょう。
  4. 意思決定のプロセスを明確に
    意思決定のプロセスは、全員が納得する形で行うことが大切です。
    多数決をするのか、全員一致で決めるのか、予めルールを決めておきましょう。

これらのポイントを押さえて、全員が納得のいく結論を目指すことが大切です。

意見が合わない時の対処法

相続人間で意見が合わない…。そんな時、どうすれば良いでしょうか、緊張を解きほぐし、共感を促すための具体的な方法を以下に挙げてみましょう。

  1. 意見の相違を認める
    それぞれが異なる意見を持つことは、当然のことです。
    一つの問題に対して、様々な視点や立場、考え方があることを認め、尊重しましょう。
  2. 対話を続ける
    意見が合わないからと言って、すぐに話し合いを打ち切るのは避けましょう。
    相手の意見を理解しようとする姿勢が、対話を続ける上で大切です。
  3. 第三者の意見を取り入れる
    話が進まない場合、中立的な第三者を交えることも一つの手段です。
    専門家や公平な立場の人物から意見を求めることで、新たな視点や解決策を得られるかもしれません。
  4. 一度冷却期間を設ける
    話し合いが行き詰まったと感じた場合、一度冷却期間を設けるのも有効です。
    少し時間を置くことで、新たな視点を持つことができ、再度話し合いに臨む準備ができるでしょう。

【まとめ】相続した実家、所有と売却の最善策は?

相続した実家をどうするかは、一筋縄ではいかない問題です。

所有を続けて自分で住むか、賃貸に出すか、そのまま空き家とするか、はたまた売却するか。各選択肢にはそれぞれメリットとデメリットがあります。

自分で住む場合はリフォームの必要性や固定資産税、立地条件などを考慮しなければなりません。

賃貸に出すとなると、大家としての手間や責任、入居者を見つけるための努力が求められます。放置してしまうと、放置空き家のトラブルや税金の問題が待ち構えています。

一方、売却する選択肢は一見手っ取り早い解決法に見えますが、感情的な問題が絡んできます。思い出深い実家を手放すことへの罪悪感や、これまでのつながりを失う不安は決して軽視できません。

そのため、最終的な決定は十分な話し合いを経て、全ての親族が納得できる形で行うべきです。親族間で意見が合わない場合でも、対話を続けること、必要ならば第三者の意見を求めること、一度冷却期間を設けることで、共通の解決策に向かうことができます。

とはいえ、個々の事情や状況により、最善策は変わってきます。このコラムが、皆様の選択の一助となれば幸いです。ご自身のライフスタイルや価値観、家族の意見を大切に、最適な選択をしていきましょう。

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このコラムの監修者

監修者:秋元 弥一郎
秋元 弥一郎FP / 空家コンサルタント/ 宅建士 

宅建士・ファイナンシャルプランナー・空き家相談アドバイザー・家財整理コンサルタント、等。
不動産業界10年以上の経験と、空き家の利活用から家財撤去まで幅広い経験を活かしながら、執筆者・監修者として活動中。

【著書】
自分ゴトとしての空き家問題、今日から始める生前整理、など

家財の処分・空き家管理などは
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このコラムを執筆した人

解決・空家サポート 編集部

解決・空家サポート 編集部

解決・空家サポートは、数多くの空き家等にまつわるお悩みを解決してきました。
ゴミ屋敷の家財整理や残置物処理、空き家の定期巡回、庭木の剪定、古くなったお住まいの解体などのお悩み解決の経験を活かし、お悩み解決に役立つコラムをお届けします。

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