遺品整理は心にとっても重い作業です。特に故人の衣類には、思い出が詰まっており、どのように取り扱うか決めかねることもあるでしょう。
このコラムでは、遺品として残された衣類の適切な整理と処分方法について解説します。
衣類を整理する際のポイントや、処分する方法を理解することで、精神的に整理をつけると同時に、遺品整理自体の負担を軽減することにつながります。
心身ともに負担の大きい遺品整理という作業を、少しでも前向きに進められるように、このコラムをお役立てください。
遺品整理についての情報を網羅的にまとめたコラムはこちらです。
この記事の目次
衣類を遺品整理するときに確認すること
遺品整理をする際には、故人の衣類をどのように扱うかが一つの大きな課題となります。
特に、故人の意思が明確に残されていない場合、遺族がどのように決断すべきか迷うことも少なくありません。このセクションでは、衣類を遺品整理する際に確認すべき重要なポイントを3つご紹介します。
これらのポイントに注意を払いながら衣類の整理を進めることで、故人の意思を尊重し、遺族間の調和を保ちつつ、遺品整理を進めることができます。
衣類を遺品整理する前に遺言書を確認する
故人の意思を尊重したいのであれば、まずは、遺言書の有無を確認します。
故人が遺言書を残していた場合、その指示に従うことが最優先となります。遺言書には、特定の衣類を特定の人に譲るような指示が含まれていることもありますので、遺品整理を始める前にこの点を確認することが大切です。
衣類を遺品整理する前に親族と話し合う
次に重要なのが、親族との話し合いです。
故人の意思が明確でない場合は、家族や親しい人たちと協議を行い、衣類の取り扱いについて共通の理解を得ることが重要です。
関係者の意見を確認することで、「なぜあの服を捨ててしまったんだ!」といった将来のトラブルを未然に防ぐことに繋がります。
遺品整理する前に衣類のポケットを確認する
衣類のポケットを確認することも意外と見落としがちなポイントです。
捨てる直前にふとポケットの中を確認したら現金が入っていた、というケースもありますので、細心の注意を払いながら確認するようにしましょう。
遺品整理で出てきた衣類の処分方法
衣類は普段タンスの中に眠っているので、全体でどのくらいの料があるのかはあまりピンと来ないかもしれませんが、実際には想像以上に大量の衣類が保管されている、ということもあります。
衣類の処分には、様々な方法がありますが、まだ着用が可能な衣類であれば、まずは再利用ができるかどうか検討してみるのが良いでしょう。
一方で、もう着用ができない衣類の場合は、どうにかして処分する必要があります。
衣類の遺品整理では、故人の意志や遺族の感情、そして衣類自体の状態などを考慮して、最適な処分方法を選択することが大切です。
【まだ着れる衣類】
多少汚れているがまだまだ使用できる、少しデザインが古いが傷などはないなど、まだまだ使用できそうな衣類であれば、処分ではなく再活用するのも一つの手段です。
このセクションでは、「寄付をする」、「リサイクルをする」、「形見分けをする」という、まだ着用可能な衣類を活用する3つの方法について解説します。
遺品整理で出てきた衣類を寄付をする
自分たちには不要でも、衣類を必要としている人に寄付することで有効活用してもらうことができます。
寄付を受け付けている団体はインターネットで検索すれば、発展途上国などに衣類などを寄付しているNPO団体などを簡単に見つけることができます。不要な衣類を提供するだけでも立派な社会貢献です。どこに寄付するのか、誰に寄付するのか、をしっかりと選定してから寄付するようにしましょう。
ただ、衣類を寄付する場合、送料はこちらで負担するケースが一般的ですので、あまりに大量の衣類だと送料が嵩んでしまう場合があるためその点だけ注意が必要です。
遺品整理で出てきた衣類を売却する
まだ使える衣類はリサイクルショップに買い取ってもらうこともできます。ただし、衣類の買い取りについては、ブランド品など元々が高価なものでないと値段がつかないケースが大半です。
査定してもらい値段がつかなかった衣類は、お店によっては無料で引き取ってもくれる場合もありますが、基本的には持ち帰ることになります。
多少手間がかかってしまいますが、リサイクルショップなどの店舗で買い取ってもらえなかったものでも、メルカリやヤフオク、ジモティーなどで売れることもあります。
遺品整理で出てきた衣類を形見分けをする
形見分けとして故人の衣類を家族や親しい友人に分け与えることは、衣類の有効な活用方法の1つです。
形見分けを行う際は、故人の意志や遺族の感情を尊重し、衣類が新たな持ち主にとっても大切な思い出の品となるよう心がけることが大切です。
【もう着れない衣類】
残念ながら、もう利用できない状態の衣類については、処分するしかありません。ただ、大量の衣類を処分するにはいくつか注意しなければいけない点もあります。
このセクションでは、「家庭ごみ・一般ごみとして出す」、「お焚き上げをする」、「業者に処分を依頼する」という、もう着用ができない衣類を処分する3つの方法について解説します。
遺品整理で出てきた衣類を家庭ごみ・一般ごみとして出す
通常、衣類はゴミとして捨てることができます。自治体によって扱いが異なる可能性があり、燃やせるゴミや資源ごみとして扱われます。
当然ですが、分別やゴミを出す曜日などのルールは守る必要があります。また、自治体によっては一度に大量のゴミを出す際は、事前に申し込みをしなければいけないといってルールがある場合がありますので、あまりに大量の衣類を主文するのであれば、一度自治体に確認を取ることをお勧めします。
遺品整理で出てきた衣類をお焚き上げをする
お焚き上げとは、いわゆる供養のことです。宗教にもよりますが、一般的には故人の所有物をお焚き上げすることで、その故人に還すことに繋がると言われています。
お焚き上げをしてほしい場合は、神社やお寺などの宗教施設に問い合わせてから、衣類を持参するながれになります。施設によって細かい決まりがある場合がありますので、まずは一度問い合わせてみましょう。
遺品整理で出てきた衣類を業者に処分を依頼する
遺品整理には多くの労力がかかりますが、間違いなく一番労力が少ないのは『遺品整理業者に依頼する』という方法です。
もちろん費用はかかりますが、すべて遺品整理業者が処理してくれますので、ゴミとして処分するときに必要なゴミ袋への袋詰め作業や、リサイクルショップに持ち込む手間も不要です。
業者に依頼する場合でも、事前に親族と話し合い、処分してはいけない衣類が無いかどうかの確認は必ず行いましょう。
【まとめ】遺品整理出でてきた衣類の処分方法をご紹介
遺品整理で出てきた衣類の処分方法を解説しました。
まずは遺書や遺言書の確認、そして親族間でも話し合いを忘れずに行いましょう。そして衣類の状態によって、適切な処分方法を選択するようにしましょう。
自分たちで遺品整理するには大量すぎる、忙しくて時間がかけられないのであれば、遺品整理業者を利用することをお勧めします。
本コラムが遺品整理の衣類処分についてお困りの方のお役に立てば幸いです。