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【改正民法】『隣家からはみ出す庭木、切ってもOK?』新たなルール変更を解説!

【改正民法】『隣家からはみ出す庭木、切ってもOK?』新たなルール変更を解説!

『長期間放置されている空き家の庭木が隣家に越境してしまう』というトラブルは、いわゆる空き家トラブルの「あるある」といって良いほどよくあるトラブルかもしれません。

そのような状況になったら、当然所有者に頼んで切ってもらうのが最良の解決策です。

しかし、問題は所有者が見つからない、または所有者が庭木を切る意思がない場合です。これらの場合、一体どうすればよいのでしょうか。

「枝が越境しても、勝手に切ってしまうのは法的に問題がある」ということは、意外と多くの人が知っていますが、実は2024年から施行されたの改正民法でルールが変更されていることをご存知でしょうか。

本コラムでは、この改正民法の詳細を掘り下げ、新たに設けられたルールがどのようなものであるか、そして、具体的にどのように行動すればよいのかについて解説します。

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改正前の民法でのルールを再確認

越境する庭木の枝をどう扱うべきか、以前の民法ではどのように定められていたのでしょうか。このセクションでは、まずは旧法の規定を振り返ります。

旧法における越境した庭木の扱い

日本の民法では、基本的には、土地の所有者がその土地上に生えている樹木の所有者とされています。つまり、自分の土地に隣家から越境してくる枝があっても、それは隣家の所有物であり、勝手に切除することは法的に許されていませんでした。

また、越境した樹木が原因で隣地に損害を与えた場合、原則として樹木の所有者が損害賠償責任を負うこととされていました。

しかし、具体的な損害の範囲や賠償額を証明することは困難であり、実際に賠償を得ることは難しいケースが多かったのです。

庭木の枝が越境していた場合の対処方法

旧法下では、隣家から越境してくる庭木の枝に困っていた場合、まずは樹木の所有者に対して切除を依頼することが推奨されていました。

しかしながら、所有者が見つからない、または切除に応じてくれないといった問題があると、対処は困難でした。

また、一方的に枝を切除することは、所有権の侵害とみなされる可能性があったため、そのような行為は避けるべきでした。

その結果、越境問題に悩まされている多くの人々が手を組むことができず、日常生活に支障をきたす場合がありました。

旧法の規定が引き起こす具体的な問題

旧法の規定が現実の問題を引き起こす一例として、次のようなシチュエーションがあります。

隣家から越境してくる大きな樹木の枝が、あなたの家の窓を覆い、日当たりを悪くしてしまう。しかし、枝を切除してもらうためには、隣家の所有者に頼む必要があります。

もし所有者が見つからない、または切除に応じてくれない場合、手続きが滞り、問題が解決しないままになる可能性が非常に高いです。

特に空き家問題が深刻化する中、所有者不明の庭木に悩む人々が増えてきています。

さらに、自分で枝を切除することは、法律上認められていないため、逆に法的なトラブルを引き起こす可能性があります。このように、旧法の規定は、越境問題を抱える多くの人々にとって、大きな壁となっていました。

改正民法の変更点

さて、これまでの法律の問題点を理解したところで、2024年4月から施行されている改正民法ではどのような変更が加えられたのでしょうか。

あなたの庭やベランダに越境してくる枝に困っているとき、新たな法律がどのように対処を助けてくれるのかを具体的に説明します。

新たな権利・責任の詳細

改正民法では、以下のように条文が変更されました。

  1. 土地の所有者は、隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。
  2. 前項の場合において、竹木が数人の共有に属するときは、各共有者は、その枝を切り取ることができる。
  3. 第1項の場合において、次に掲げるときは、土地の所有者は、その枝を切り取ることができる。
    1. 竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき。
    2. 竹木の所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。
    3. 急迫の事情があるとき。
  4. 隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。
WIKIBIIKSより

土地の所有者が越境する庭木の枝を一定の条件下で自己切除できる新たな権利が付与されました。これは、越境問題を迅速に解決するための重要な手段となります。

ただし、この権利には責任も伴います。

所有者に切除の意向を通知し、一定期間待つという手続きが必要であり、この期間を経過した後でなければ、自己切除は行えません。

さらに、切除は、樹木に適切に配慮しながら行うことが求められます。

切除可能となった庭木の枝の具体的な条件

改正民法で自己切除が可能となる庭木の枝の具体的な条件としては、次のような点が挙げられます。

  • 越境した枝が自己の土地の利用を妨げるものであること。例えば、家の日当たりを遮る、道路の通行を阻害する、といった具体的な妨害がある場合が該当します。
  • 樹木の所有者に対して切除を依頼し、一定期間待ったが、それに応じてもらえない場合。この「一定期間」については、法務省のガイドラインによると通知から2週間程度と考えて良いとのことです。

これらの条件を満たす場合、越境した庭木の枝を自己切除することが許されます。

ただし、切除の方法については、樹木への配慮が求められるため、適切な方法で行うことが必要となります。

越境した枝を切るためにはどうすればよいか

改正民法による新しいルールを理解したところで、次に具体的な行動をとる必要があります。

具体的には、越境してきた枝をどのように切除すればよいのか、またそれにはどのような手順が必要なのかを解説します。

切除の手順

改正民法で定められた庭木の枝の自己切除には、以下の手順を踏む必要があります。

  1. 枝の所有者に対して切除を依頼(催告)する
  2. 依頼(催告)した日から2週間経過するまで待つ
  3. 上記手続きを経た後、自己切除を行う

これらの手順を順守することで、合法的に庭木の枝を切除することが可能となります。

切除にかかった費用については隣家の所有者へ請求できると考えられますが、その点については改正民法で明文化されるわけではありません。

また、切除の際には樹木への配慮が求められます。

切除によるトラブルとその防止方法

自己切除により引き起こされる可能性のある問題としては、樹木の所有者との間で切除の必要性や切除の方法についての意見が食い違うことなどがあります。

特に、切除の方法が適切でなかった場合、樹木の所有者から損害賠償を請求される可能性もあります。

隣家から越境した庭木を切る際の注意点

新たな法律の下で越境してきた庭木を切る前に、注意すべき点をご紹介します。

注意することのリスト

対策詳細
枝の所有者とのコミュニケーションを密に保つ切除の必要性や手順について、できるだけ早く所有者に伝え、その理解を得ることが重要です。
専門家の意見を求める切除の方法については、樹木の健康を害する可能性があるため、できれば専門家の意見を求め、その指導に従うべきです。
文書化する通知や依頼の内容は、後のトラブルを避けるために文書化し、保存しておくことが推奨されます。

これらの対策を講じることで、自己切除によるトラブルを防ぐことが可能となります。

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まとめ

本コラムでは、改正民法により越境する庭木の枝を切ることができる(自己切除できる)ようになった点について解説しました。

これは、特に空き家問題が深刻化する中で、隣家の庭木の枝が自分の土地に越境し、ストレスを抱えている人々にとって、大きな一助となることでしょう。

コラムでもご紹介したとおり、越境する枝が自分の土地の利用を妨げる場合、樹木の所有者に対して切除を依頼し、その応答がない場合に限り、一定の期間を経てから自己切除が可能となりました。

改正民法によるこの新しいルールは、大切な生活環境を守るための一助となるはずです。ただし、実際に庭木の切除を行う場合は十分注意が必要です。

所有者への通知、適切な待ち時間の確保、そして適切な切除方法の実行など、必要な手続きをきちんと踏むことが重要です。

いくらストレスを覚えるからと言っても、『隣家の庭木の切除』という行為は、一歩間違えれば、他人の財産権の侵害行為となり得ますので、必ず専門家の意見を参照するなどしっかりリサーチをすることを忘れないでください。

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このコラムを執筆した人

解決・空家サポート 編集部

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