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【空き家ニュース】持ち主不明で放置された旅館を空き家特措法に基づいて強制撤去

【空き家ニュース】持ち主不明で放置された旅館を空き家特措法に基づいて強制撤去

多くの自治体にとって、空き家問題は困難な課題となっていて、特に所有者不明の物件が街の安全を脅かすこともあります。

このコラムでは、自治体が空き家に対して直接対応できる一例、特別措置法の代執行を活用した和歌山市の事例を紹介します。

空家問題と自治体の強制的対応の可能性

現在、所有者不明の放置空き家が街の安全を脅かす事例が増えています。

この問題の解決には自治体が主導権を持ち、強制的な対応をとることが求められます。しかし、所有者不明の空き家に対して自治体が直接手を加えることは、法的にも財政的にも容易な事ではありません。

財政的には、所有者不明の空き家の撤去や修繕には大きな費用がかかります。

また法的には、不動産は所有権が保護されるため、所有者の許可なく物件に手を加えることは原則として禁止されています。

しかし、その一方で公の安全を守るという観点から、空き家が危険を及ぼす可能性がある場合には、自治体が介入する必要があります。

ここで役立つのが「空家等対策の推進に関する特別措置法」です。

この法律は、所有者不明の空き家が危険を及ぼす可能性があると判断された場合に、自治体がその撤去や修繕を行うことを可能にするものです。

和歌山のケース:「太公望本館」

ここでは、和歌山市の所有者不明の空き家「太公望本館」の撤去について、具体的な事例を通して紹介します。実際の事例を知ることで、代執行の実施プロセスとその影響を理解しましょう。

ケースの詳細と現状

この法律の下で和歌山市で初めて略式代執行が実施された例が「太公望本館」です。

【約50年前の閉館以降は空き家、持ち主不明の旅館を略式代執行で撤去…戦前に建造か】
和歌山市は19日、所有者不明で倒壊の恐れがある同市雑賀崎の旅館「太公望本館」の撤去を、空家対策特別措置法(空き家法)に基づき、略式代執行で始めた。同法による略式代執行は市では初めて。

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この旅館は、戦前に建てられ、1975年頃に閉館し、その後は空き家となっていました。建物は鉄筋コンクリート造と木造の3階建てで、所有者は既に死亡し、相続人も相続を放棄していたため、持ち主が確認できない状態でした。

倒壊の恐れがあるとして近隣住民から通報が相次ぎ、和歌山市は対策を検討。所有者がいないため、市が直接介入することを決定しました。この事例では、略式代執行の手続きが和歌山市で初めて具体的に行われ、撤去作業が開始されました。

撤去は6900万円の費用がかかり、その費用は市が負担することとなりました。作業はすでに始まり、2024年の3月中旬には完了する予定です。

【空き家特措法】略式代執行とは

代執行とは特別措置法が定める、自治体が空き家問題に直接介入するための制度です。

このセクションでは、代執行がどのように機能するか、その法的枠組みと適用条件について詳しく説明します。これを理解することで、私たちが住む街の安全性を高めるための一つの手段を知ることができます。

代執行の法的枠組みと適用条件

「略式代執行」とは、公の安全を確保するために自治体が直接的に介入できる手続きの一つです。

「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づいて行われます。この法律では、所有者が不明であるか、または所有者がいても空き家が公の安全を脅かす状態にあると認定された場合、自治体は撤去や修繕の手続きを行うことができます。

具体的な手続きとしては、自治体は所有者に対して空き家の撤去や修繕を命じる公告を行います。公告後、一定期間(通常は1ヶ月程度)撤去や修繕が行われなかった場合、自治体は略式代執行を開始します。

代執行の適用条件は、所有者が不明であるか、所有者がいてもその空き家が公の安全を脅かすと判断されることです。

代執行の利用とその問題点

空き家の適切な管理は、地域社会の安全を保つ上で非常に重要です。

所有者がいない場合、または所有者が管理を放棄している場合、その空き家は倒壊の恐れや犯罪の温床となる可能性がありますが、所有者がいない場合や管理を放棄している場合、空き家をどのように管理すべきかは一般的には明確ではありません。

そのため、自治体が主導権を持って介入し、適切な管理を行うことが求められます。自治体の介入により、地域社会の安全が確保されるとともに、街並みの美観も保たれます。

このような観点から、空き家の問題に対する代執行の制度は、地域社会の安全を保つ上で非常に重要なものといえます。

ただし、代執行の制度にもいくつかの課題が存在します。

まず、代執行には大きな費用がかかることが挙げられます。たとえば、和歌山市で行われた代執行では、費用として6900万円が必要となりました。これは、自治体の財政に大きな負担を与える可能性があります。

また、所有者不明の場合や相続放棄が行われている場合には、代執行による費用回収が困難なことも課題となります。法律では、代執行による費用は原則として所有者に請求することとされていますが、所有者が不明である場合や相続放棄が行われている場合には、その費用を誰に請求すべきかが不明確です。

さらに、所有者がいてもその意向を尊重することが必要となります。所有者が自己の意向に基づいて空き家を保持している場合には、その意向を尊重し、所有者自身が適切な管理を行えるよう支援することが求められます。

【まとめ】空き家に関する課題と施策

これらの課題に対する対策としては、自治体が情報共有や啓発活動を行うこと、国が支援策を強化することなどが考えられます。

自治体は、空き家の問題について地域住民に周知し、空き家の所有者や相続人が適切な管理を行えるよう情報提供や支援を行うことが求められます。

また、国も空き家問題の解決に向けた法的支援や財政的支援を強化することが必要となります。

空き家問題の解決には、国と自治体、そして地域住民が一体となって取り組むことが必要です。地域社会全体で空き家問題に取り組むことにより、安全で美しい地域社会を実現することが可能となります。

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このコラムの監修者

監修者:秋元 弥一郎
秋元 弥一郎FP / 空家コンサルタント/ 宅建士 

宅建士・ファイナンシャルプランナー・空き家相談アドバイザー・家財整理コンサルタント、等。
不動産業界10年以上の経験と、空き家の利活用から家財撤去まで幅広い経験を活かしながら、執筆者・監修者として活動中。

【著書】
自分ゴトとしての空き家問題今日から始める生前整理、など

家財の処分・空き家管理などは
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このコラムを執筆した人

解決・空家サポート 編集部

解決・空家サポート 編集部

解決・空家サポートは、数多くの空き家等にまつわるお悩みを解決してきました。
ゴミ屋敷の家財整理や残置物処理、空き家の定期巡回、庭木の剪定、古くなったお住まいの解体などのお悩み解決の経験を活かし、お悩み解決に役立つコラムをお届けします。

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