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親が亡くなった後の家の片付けガイド【家財整理はどうする?】

親が亡くなった後の家の片付けガイド【家財整理はどうする?】

親が亡くなった後、残された家の片付けは避けて通れません。

片付けは、単なる物理的なスペースの確保だけでなく、心の整理にもつながります。一方で、片付けの過程では、悲しみや寂しさ、時には怒りや後悔の感情が湧き上がることもあるでしょう。

この記事では、片付けを始める前の準備から、家の中の片付け方、家財の処分、片付け後の手続きまで、一連の流れを実践的に解説します。

親が亡くなってあとに片付けをせずに放置。起こり得るトラブルとは

亡くなった親の家の片付けを先延ばしにしたり、放置したりすると、様々なトラブルが発生する可能性があります。

  1. 家の劣化や損傷
    • 定期的なメンテナンスを行わないことで、家が劣化し、修繕費用が増大する可能性があります。
  2. 不法侵入や盗難
    • 空き家状態が長期化すると、不法侵入や盗難のリスクが高まります。
  3. 近隣とのトラブル
    • 庭の手入れや除草がされない状態が続くと、近隣住民からクレームを受ける可能性があります。
  4. 遺品の劣化や紛失
    • 片付けを先延ばしにすることで、大切な遺品が劣化したり、紛失したりする恐れがあります。
  5. 相続手続きの遅延
    • 家の片付けが進まないことで、相続手続きが遅れ、法的なトラブルに発展する可能性があります。

このようなトラブルを避けるためにも、できるだけ早い段階で家の片付けに着手することが重要です。

親が亡くなった後の家の片付けを始める前の準備

亡くなった親の家を片付ける前に、十分な準備を行うことが重要です。ここでは、片付けを始める前に検討すべきポイントを3つ紹介します。

家族や関係者と話し合おう

亡くなった親の家を片付ける前に、家族や関係者と十分な話し合いを行うことが重要です

片付けは、物理的な作業だけでなく、感情的な面でも大きな影響があります。家族全員の意見を尊重し、協力し合える体制を整えることが、円滑な片付けにつながります。

話し合いの際には、以下のような点を明確にしておくことが有効です。

  1. 片付けの目的と期限
    • 家を売却するのか、賃貸に出すのか、あるいは誰かが住み続けるのか
    • いつまでに片付けを終えるべきか
  2. 作業の分担
    • 誰が何を担当するのか
    • 各自の都合や能力に合わせて、役割分担を決める
  3. 遺品の取り扱い
    • 思い出の品をどう扱うか
    • 遺品の分配方法や保管場所
  4. 費用の負担
    • 片付けにかかる費用をどのように分担するか
    • 不用品の処分費用や、必要な場合は専門家へ依頼する費用など

また、話し合いの場では、故人との思い出を共有し、それぞれの感情を表現する機会を設けることも大切です。悲しみや寂しさ、時には怒りや後悔の感情を、家族で受け止め、支え合うことで、心の負担を軽くすることができるでしょう。

必要な書類を確認しよう

片付けを進める上で、様々な書類が必要になります。スムーズに作業を進めるためにも、事前に必要な書類を確認し、準備しておくことが重要です。

以下に、主な書類をカテゴリー別に紹介します。

カテゴリー書類名
故人に関する書類死亡診断書または死体検案書<
除籍謄本
遺言書(存在する場合)
相続人全員の戸籍謄本
故人名義の預金通帳やキャッシュカード
故人名義のクレジットカードや各種会員カード
年金手帳や年金証書
不動産に関する書類不動産の登記簿謄本
固定資産税の納税通知書
不動産の間取り図や設備図面
賃貸借契約書(賃貸物件の場合)
公共料金に関する書類電気、ガス、水道、電話、インターネットなどの料金明細書
各種サービスの契約書
保険に関する書類生命保険証券
医療保険証券
火災保険証券
車両に関する書類自動車の車検証
自動車税の納税通知書
自動車の賠償責任保険証券

これらの書類を取り揃えることで、相続手続きや各種契約の解約、名義変更などがスムーズに進められます。必要な書類が不明な場合は、専門家に相談するのも一つの方法です。司法書士や行政書士、税理士などの専門家は、相続や不動産、税金に関する知識が豊富で、的確なアドバイスをしてくれます。

書類の準備と並行して、家族や関係者との話し合いを重ね、片付けの方針を明確にしておくことが大切です。

スケジュールを立てよう

片付けを効率的に進めるためには、現実的なスケジュールを立てることが重要です。スケジュールを立てる際には、以下の点を考慮しましょう。
※ただし、これはあくまで予定ですので、遅れてしまっても問題ありません。むしろ計画通りに進むことのほうが珍しいので、スケジュールに固執するのではなく臨機応変に対応しましょう。

  1. 作業の優先順位
    • 重要な書類の確認や、貴重品の整理など、優先的に行うべき作業を明確にする
    • 季節や天候、各自の都合に合わせて、作業の順番を決める
  2. 作業の所要時間
    • 各作業にかかる時間を見積もり、無理のないペースで進められるようにする
    • 休憩時間や余裕を持たせることで、心身の負担を軽減する
  3. 作業の分担
    • 家族や関係者の都合や能力に合わせて、作業を分担する
    • 一人に負担が偏らないように、バランスを考えて割り振る
  4. 必要な資材や人手
    • 片付けに必要な資材(段ボール、ガムテープ、掃除用具など)を準備する
    • 大型家具の移動や、不用品の処分など、人手が必要な作業を明確にする
  5. 期限の設定
    • 現実的な期限を設定し、目標を持って作業を進める
    • 定期的に進捗状況を確認し、必要に応じてスケジュールを調整する

スケジュール例としては、以下のようなものが考えられます。

  • 1週目:必要な書類の確認、貴重品の整理、作業の優先順位の決定
  • 2週目:リビングと寝室の片付け、不用品の仕分け
  • 3週目:キッチンと収納スペースの片付け、思い出の品の整理
  • 4週目:庭や外回りの片付け、不用品の処分
  • 5週目:最終的な確認と清掃、必要な手続きの完了

スケジュールを立てることで、片付けの全体像が見えてきます。また、定期的に家族や関係者と進捗状況を共有することで、モチベーションを維持し、協力体制を強化することができるでしょう。無理のないペースで、しかし着実に片付けを進めていくことが大切です。

親が亡くなった後の家、誰が片付ける?

親が亡くなった家の片付けは誰がすべきでしょうか?家族で協力して片付けできるのか、それとも専門家に依頼するのか、双方の進め方について解説します。

家族だけで片付ける場合の役割分担

亡くなった親の家を片付ける際、家族だけで作業を行う場合は、適切な役割分担が重要です。各自の能力や都合に合わせて、以下のような観点から役割を割り振ることをおすすめします。

  1. 作業内容に応じた分担
    • 重要書類の確認や手続き:事務処理能力が高く、法律や手続きに詳しい家族が担当
    • 思い出の品の整理:故人との思い出が多く、物品の価値を判断できる家族が担当
    • 大型家具の移動や不用品の処分:体力があり、手先が器用な家族が担当
    • 清掃や小物の整理:几帳面で、きめ細やかな作業が得意な家族が担当
  2. 各自の都合や時間的制約
    • 仕事や家庭の事情で、平日は作業が難しい家族には、週末の作業を割り当てる
    • 遠方に住んでいる家族には、長期休暇を利用して集中的に作業を行ってもらう
  3. 精神的な負担への配慮
    • 故人との思い出が強く、感情的になりやすい家族には、思い出の品の整理以外の作業を割り当てる
    • 片付けに対して強い抵抗感を持つ家族には、無理強いせず、できる範囲で作業に参加してもらう
  4. 公平性と役割の調整
    • 一人に負担が偏らないように、定期的に役割を交代する
    • 各自の作業の進捗状況を共有し、必要に応じて助け合う

役割分担を決める際には、家族で率直に話し合い、お互いの思いを尊重することが大切です。また、作業を進める中で、役割分担の調整が必要になることもあるでしょう。柔軟に対応し、家族の絆を大切にしながら、片付けを進めていくことが重要です。

一方、家族だけで片付けを行うことが難しい場合や、専門的な知識やスキルが必要な場合は、遺品整理業者や専門家に依頼することも選択肢の一つです。

遺品整理業者に依頼する場合の選び方と注意点

家族だけで片付けを行うことが難しい場合や、専門的な知識やスキルが必要な場合は、遺品整理業者に依頼することも選択肢の一つです。しかし、遺品整理業者を選ぶ際には、十分な注意が必要です。以下の点に留意して、信頼できる業者を選びましょう。

  1. 業者の経験と実績
    • 遺品整理の経験が豊富で、多くの実績を持つ業者を選ぶ
    • 事前に業者の施工事例や、依頼主からの評価を確認する
  2. サービス内容と料金体系
    • 提供されるサービスの内容を詳しく確認し、自分たちのニーズに合っているかを確認する
    • 料金体系が明確で、追加料金などがないことを確認する
  3. アフターフォローとサポート体制
    • 作業後のアフターフォローや、問い合わせに対する対応体制が整っているかを確認する
    • トラブルや疑問点があった場合に、すぐに連絡できる体制が整っているかを確認する
  4. 遺品や個人情報の取り扱い
    • 遺品や個人情報の取り扱いに関するルールや方針を確認する
    • 秘密保持契約を結ぶなど、個人情報の保護に力を入れている業者を選ぶ
  5. 見積もりの透明性と納得感
    • 複数の業者から見積もりを取り、価格や内容を比較検討する
    • 見積もりの内容に納得できない場合は、遠慮せずに質問や交渉を行う

また、遺品整理業者に依頼する際の注意点として、以下のようなことが挙げられます。

  • 貴重品や思い出の品は、事前に家族で確認し、引き渡す前に一時的に保管する
  • 作業内容や料金体系について、業者と十分に話し合い、合意形成を図る
  • 作業の進捗状況を定期的に確認し、疑問点や要望があれば遠慮なく伝える
  • 作業完了後に、品物の返却や清掃状況を確認し、問題があれば速やかに対応してもらう

遺品整理業者に依頼することで、専門的な知識やスキルを活かした効率的な片付けが期待できます。一方で、家族の思いや故人への敬意を大切にしながら、業者とのコミュニケーションを図ることが重要です。

遺品整理はお任せください。

専門家に依頼するメリットとデメリット

遺品整理業者だけでなく、司法書士や行政書士、不動産鑑定士など、様々な専門家に依頼することで、片付けをより円滑に進めることができます。ここでは、専門家に依頼するメリットとデメリットについて解説します。

【メリット】

  1. 専門的な知識とスキル
    • 専門家は、それぞれの分野で豊富な知識とスキルを持っており、効率的で適切な作業を行うことができる
    • 法律や手続きに関する専門知識を活かし、トラブルを未然に防ぐことができる
  2. 時間と労力の節約
    • 専門家に依頼することで、家族が手続きや作業に費やす時間と労力を大幅に削減できる
    • 特に、遠方に住んでいる家族にとっては、頻繁に実家に通うことが難しいため、専門家に任せることで負担を軽減できる
  3. 公平性と客観性の確保
    • 専門家は、家族間の感情的な対立に巻き込まれることなく、公平で客観的な立場から作業を進めることができる
    • 遺産分割など、家族間の利害関係が複雑な場合でも、専門家の助言を得ることで、円滑に進めることができる
  4. 書類や手続きの正確性
    • 専門家は、必要な書類の準備や手続きを正確に行うことができる
    • 書類の不備や手続きの誤りを防ぐことで、後々のトラブルを防ぐことができる

【デメリット】

  1. コストがかかる
    • 専門家に依頼する際は、一定のコストがかかる
    • 家族で片付けを行う場合に比べて、費用負担が大きくなる可能性がある
  2. 家族の思いが反映されにくい
    • 専門家主導で作業が進められると、家族の思いや意向が反映されにくくなる可能性がある
    • 大切な遺品の取り扱いなど、家族の意向を十分に伝えておく必要がある
  3. プライバシーへの配慮
    • 専門家に依頼する際は、家族のプライバシーに関わる情報を共有することになる
    • 個人情報の取り扱いについて、十分な配慮が必要である

専門家に依頼するかどうかは、家族の状況やニーズ、予算などを総合的に考慮して決める必要があります。メリットとデメリットをよく理解した上で、家族で話し合い、最適な方法を選ぶことが大切です。

親が亡くなった家の中の片付け

このセクションでは親が亡くなった後の家の片付けについて解説します。

不要なものと思い出の品を分ける

亡くなった親の家を片付ける際、最初に行うべきことは、不要なものと思い出の品を分けることです。この作業は、物理的な整理だけでなく、故人との思い出や家族の歴史を振り返る大切なプロセスでもあります。

不要なものと思い出の品を分ける際の基本的な考え方は、以下の通りです。

  1. 不要なもの
    • 壊れている、または使用できない状態のもの
    • 長年使用されておらず、今後も使用する見込みがないもの
    • 故人や家族との思い出とは関係のないもの
  2. 思い出の品
    • 故人が大切にしていたもの
    • 故人との思い出が詰まっているもの
    • 家族の歴史を物語るもの

この分類を進める際は、家族全員で協力し、それぞれの思いを共有しながら行うことが大切です。特に、思い出の品について、一人ひとりの家族が大切に感じるものは人それぞれです。お互いの思いを尊重し、丁寧に話し合いながら分類作業を進めましょう。

また、思い出の品の中には、実際に使用することはないけれど、捨てるには忍びないというものもあるかもしれません。そのようなものについては、以下のような方法を検討してみてください。

  1. 写真に撮って保管する
    • 思い出の品を実際に保管するスペースがない場合、写真に撮って保管する方法があります。
    • アルバムやデジタルデータとして保存することで、思い出を形に残すことができます。
  2. 家族で分け合う
    • 思い出の品を家族で分け合うことで、それぞれが大切な思い出を手元に置いておくことができます。
    • 分け合う際は、公平性に配慮し、話し合いを重ねることが大切です。
  3. 思い出の品を活用する
    • 思い出の品の中には、実際に使えるものもあるかもしれません。
    • 例えば、故人が愛用していた食器を、特別な日に使用するなど、思い出を活かす方法を考えてみてください。

不要なものと思い出の品を分ける作業は、感情的にも大変な作業です。無理をせず、こまめに休憩を取りながら、家族でサポートし合って進めていくことが大切です。

部屋ごとに片付ける

不要なものと思い出の品を分けたら、次は部屋ごとに片付けを進めていきます。部屋ごとに片付けることで、作業をより効率的に進めることができます。

以下は、部屋ごとの片付けの基本的な流れです。

  1. 寝室
    • クローゼットや衣装ケースの中身を確認し、衣類を仕分ける
    • ベッドや寝具類を処分するか、再利用するかを決める
    • アクセサリーや装飾品を整理する
  2. リビング・ダイニング
    • 家具や家電製品の処分・再利用を決める
    • 本棚の本や雑誌を整理する
    • 装飾品や写真、アルバムを整理する
  3. キッチン
    • 食器や調理器具の処分・再利用を決める
    • 賞味期限切れの食品を処分する
    • キッチン家電を整理する
  4. バスルーム・トイレ
    • タオルや衛生用品の処分・再利用を決める
    • 洗面用具や掃除用具を整理する
    • 収納スペースを整理する
  5. 書斎や趣味の部屋
    • 書籍や書類を整理する
    • 趣味の用具や収集品を整理する
    • パソコンや周辺機器の処分・再利用を決める
  6. 納戸や物置
    • 保管されている物を全て確認する
    • 不要なものは処分し、必要なものは整理する
    • 季節用品や工具類を整理する

部屋ごとに片付けを進める際は、以下の点に注意しましょう。

  • 作業の前に、部屋全体を見渡し、大まかな片付け計画を立てる
  • 大型の家具や家電製品から片付けを始め、徐々に細かいものへと進める
  • ゴミ袋や段ボールを用意し、不要なものはその場で処分する
  • 思い出の品は、別の場所に集めて保管する
  • 定期的に休憩を取り、無理のないペースで作業を進める

また、部屋ごとの片付けが終わったら、最後に全体的な清掃を行いましょう。床や棚、窓などを丁寧に掃除することで、家全体がすっきりとした印象になります。

大切な思い出の品の保管方法

部屋ごとの片付けが終わったら、大切な思い出の品をどのように保管するかを考えます。適切な保管方法を選ぶことで、思い出の品を長く守り、後世に伝えていくことができます。

以下は、思い出の品の保管方法の例です。

  1. アルバムやスクラップブックを作る
    • 写真や手紙、はがきなどをアルバムやスクラップブックにまとめる
    • 思い出の品にまつわるエピソードを添えて、ストーリー性のある保管方法を考える
  2. 専用の保管ボックスを用意する
    • 大切な思い出の品を、専用の保管ボックスに収納する
    • 湿気や虫、ホコリから守るために、密閉性の高い容器を選ぶ
    • シリカゲルなどの除湿剤を入れることで、カビの発生を防ぐ
  3. ディスプレイ用の什器を活用する
    • 思い出の品を飾るための什器やケースを用意する
    • ガラスケースや額縁などを活用し、インテリアとしても楽しめる保管方法を考える
    • 直射日光や湿気を避け、適切な環境で保管する
  4. デジタル化する
    • 写真や手紙、書類などをスキャンし、デジタルデータとして保管する
    • クラウドストレージを活用することで、データの損失を防ぐ
    • デジタル化することで、思い出の品を手軽に閲覧できるようになる

思い出の品を保管する際は、以下の点に注意しましょう。

  • 直射日光や高温多湿を避け、適切な環境で保管する
  • 虫やカビ、ホコリから守るために、定期的に点検し、清掃する
  • 大切な思い出の品は、複数の方法で保管することで、万が一の損失に備える
  • 保管方法とともに、思い出の品にまつわるエピソードを残すことで、より価値のある保管になる

また、思い出の品を保管する際は、家族で話し合い、それぞれの思いを共有することが大切です。一人ひとりが大切にしている思い出の品を尊重し、協力して保管方法を考えましょう。

思い出の品のデジタル化

大切な思い出の品を、デジタル化することで、保管スペースの問題を解決し、思い出を未来に残すことができます。写真やアルバム、手紙、書類など、様々な思い出の品をデジタル化する方法を紹介します。

  1. スキャナを使ってデジタル化する
    • 写真や書類をスキャナでスキャンし、デジタルデータとして保存する
    • スキャナの解像度を高めに設定することで、高品質な画像データを得ることができる
    • 両面スキャナを使えば、アルバムや手紙などの両面を効率的にスキャンできる
  2. デジタルカメラで撮影する
    • 立体的な思い出の品や、大型の資料などは、デジタルカメラで撮影してデジタル化する
    • 高解像度のカメラを使い、適切な照明の下で撮影することで、鮮明な画像データを得ることができる
    • 複数の角度から撮影することで、立体的な思い出の品の全体像を記録できる
  3. 動画として記録する
    • 思い出の品にまつわるエピソードを、家族が語る様子を動画として記録する
    • 思い出の品を実際に使用している様子や、特別な意味を持つ場所の様子を動画に収める
    • 動画に収めることで、思い出の品に込められた感情や物語を、より生き生きと伝えることができる
  4. デジタルデータを整理・保存する
    • デジタル化したデータは、適切なフォルダ構造で整理し、わかりやすいファイル名をつける
    • 外付けハードディスクやクラウドストレージを活用し、複数の場所にバックアップを取る
    • 定期的にデータの完全性を確認し、新しいフォーマットに変換するなど、長期的な保存を考慮する

デジタル化する際は、以下の点に注意しましょう。

  • デジタル化する前に、思い出の品を清掃し、ほこりや汚れを取り除く
  • スキャンや撮影の設定を適切に調整し、できる限り高品質なデータを得るようにする
  • デジタルデータには、思い出の品にまつわるエピソードや日付、関連する人物などの情報を添える
  • デジタル化したデータは、家族で共有し、それぞれが大切な思い出を手元に残せるようにする

思い出の品をデジタル化することで、物理的な保管スペースの問題を解決し、思い出を未来に残すことができます。また、デジタルデータは、家族で共有したり、遠く離れた場所からでも閲覧したりすることができるため、より多くの人が思い出を楽しむことができます。

家財の処分方法

親が亡くなった家に残された大量の家財をどうすればよいのでしょうか。このセクションではそれらをどうすべきかを解説します。

リサイクルショップの活用

故人の家財を処分する際、まだ使える家具や家電、衣類などは、リサイクルショップを活用することで、有効活用することができます。リサイクルショップの利用方法と注意点を紹介します。

  1. リサイクルショップの選び方
    • 家財の種類や量に合ったリサイクルショップを選ぶ
    • 販売実績や評判を確認し、信頼できるお店を選ぶ
    • 買取価格や手数料、運搬方法などを比較し、条件の良いお店を選ぶ
  2. 事前の準備
    • リサイクルショップに持ち込む家財を洗浄し、動作確認する
    • 家電製品は、取扱説明書やリモコンなどの付属品を揃える
    • 衣類は、洗濯とアイロンがけを済ませ、きれいに畳んでおく
  3. 買取の流れ
    • リサイクルショップに家財のリストと写真を送り、事前査定を依頼する
    • 査定結果を確認し、買取価格や引き取り日時を決める
    • 当日、リサイクルショップのスタッフ立ち会いのもと、家財を引き渡す
  4. 注意点
    • リサイクルショップによって、買取基準や価格が異なるため、複数のお店で査定を依頼する
    • 家財の状態が悪い場合、買取を断られる可能性があるため、事前によく確認する
    • 個人情報が含まれる書類や、思い出の品は、リサイクルショップには持ち込まない

リサイクルショップを活用することで、不要になった家財を処分しつつ、収入を得ることができます。また、家財を再利用することで、環境にも優しい処分方法と言えます。

不用品回収業者に依頼する

リサイクルショップで引き取ってもらえなかった家財や、大型の家具、大量の不用品などは、不用品回収業者に依頼することで、まとめて処分することができます。不用品回収業者の選び方と依頼の流れを紹介します。

  1. 不用品回収業者の選び方
    • 許可を持った信頼できる業者を選ぶ(国土交通省や自治体のホームページで確認できます)
    • 料金体系が明確で、追加料金がないことを確認する
    • 回収できる品目や、回収方法を確認する
  2. 事前の準備
    • 回収を依頼する不用品のリストを作成する
    • 不用品を部屋ごとにまとめ、回収しやすい状態にしておく
    • 回収日時や、作業の流れについて、業者と打ち合わせをしておく
  3. 回収の流れ
    • 当日、不用品回収業者のスタッフが訪問し、不用品のリストを確認する
    • 追加の不用品がある場合は、その場で料金を確認し、回収するかどうかを決める
    • 不用品を車両に積み込み、料金を支払って回収完了
  4. 注意点
    • 不用品回収業者によって、料金体系や回収できる品目が異なるため、事前によく確認する
    • 家電リサイクル法対象品目(テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど)は、リサイクル料金が必要になる
    • 思い出の品や、リサイクルショップで売れそうなものは、分けておくことをおすすめする

不用品回収業者に依頼することで、大量の不用品をまとめて処分することができます。また、家から不用品を運び出すことで、片付けがスムーズに進むことも期待できます。

フリマアプリやオークションの利用

故人の家財の中には、リサイクルショップでは買い取ってもらえないものの、フリマアプリやオークションで売れる可能性のあるものもあります。フリマアプリとオークションの特徴と、利用する際の注意点を紹介します。

  1. フリマアプリの特徴
    • スマートフォンで簡単に出品でき、手軽に利用できる
    • 出品から売買まで、アプリ内で完結できる
    • 買い手とのやり取りが直接できるため、商品の状態などを詳しく伝えられる
  2. オークションの特徴
    • 希少価値の高いものや、コレクターの間で人気のあるものに適している
    • 入札方式のため、思わぬ高値で売れる可能性がある
    • 全国の買い手を対象にできるため、販売の機会が広がる
  3. 利用する際の注意点
    • 商品の状態を正確に記載し、写真を多く掲載する
    • 発送方法や料金、支払い方法を明確にしておく
    • 個人情報の取り扱いに注意し、プライバシーを守る
    • トラブルを避けるため、売買のルールを守り、丁寧なコミュニケーションを心がける

フリマアプリやオークションを利用することで、不要になった家財を売却し、収入を得ることができます。また、思い出の品を必要としている人の手に渡ることで、故人の思いを引き継ぐことにもつながります。

片付け後の家の維持管理

親が亡くなった後の家の片付けが終わった後は、空き家になったその家をどうするか決めなければいけません。

空き家にする場合の管理方法

亡くなった親の家を片付けた後、すぐに売却や賃貸に出さず、当面は空き家にしておく場合、適切な管理が必要です。空き家の管理方法と、注意点を紹介します。

  1. 定期的な通風・換気
    • 月に1〜2回程度、家の中を通風・換気する
    • 窓を開けて空気を入れ替え、湿気やカビの発生を防ぐ
    • エアコンや除湿機を使って、湿度を調整する
  2. 水回りの管理
    • 水道やトイレの蛇口を定期的に開け、水を流す
    • 排水口の汚れや詰まりを点検し、清掃する
    • 長期間使用しない場合は、水道管の破裂防止のため、止水栓を閉める
  3. 電気・ガスの管理
    • 長期間使用しない場合は、ブレーカーを落とし、ガスの元栓を閉める
    • 定期的に通電し、家電製品の動作を確認する
    • ガス管の点検を依頼し、安全性を確認する
  4. 庭や外回りの管理
    • 定期的に草刈りや剪定を行い、庭の手入れをする
    • 外壁や屋根の劣化や損傷を点検し、必要に応じて修繕する
    • 郵便受けや玄関周りを清掃し、不審者の侵入を防ぐ
  5. 防犯対策
    • 窓や玄関に鍵をかけ、施錠を徹底する
    • 防犯カメラや警報装置を設置し、不審者の侵入を防ぐ
    • 近所の人に空き家の管理を依頼し、定期的に見回ってもらう

空き家の管理を怠ると、建物の劣化が進んだり、不審者の侵入を招いたりする恐れがあります。定期的な管理を行い、問題の早期発見・早期対応に努めましょう。また、空き家の管理を自分たちだけで行うのが難しい場合は、専門の管理業者に依頼することも検討してください。

売却する場合の手順と注意点

片付けが終わった家を売却する場合、適切な手順を踏むことが重要です。売却の手順と、注意点を紹介します。

  1. 不動産業者の選定
    • 複数の不動産業者から査定を依頼し、売却価格や手数料を比較する
    • 物件の特徴を理解し、適切な販売戦略を提案してくれる業者を選ぶ
    • 信頼できる業者を選ぶため、実績や評判を確認する
  2. 売却価格の設定
    • 不動産業者の査定を参考に、現実的な売却価格を設定する
    • 周辺相場や物件の特徴を考慮し、適正な価格を設定する
    • 必要に応じて、リフォームや修繕を行い、物件の価値を高める
  3. 売却方法の選択
    • 一般的な売却方法である仲介売却のほか、買取保証付き売却や仲介手数料不要の売却方法もある
    • 売却の優先順位(早期売却か、高価売却か)に合わせて、適切な売却方法を選ぶ
    • 売却方法によって、売却にかかる時間や手数料が異なるため、よく比較検討する
  4. 売買契約の締結
    • 買主が決まったら、売買契約書を作成し、契約条件を確認する
    • 手付金や残金の支払い方法、引渡し日などを明確にする
    • 契約書の内容を十分に理解し、疑問点があれば不動産業者に確認する
  5. 注意点
    • 物件の欠陥があれば、事前に買主に伝えておく
    • 売買契約締結後のキャンセルは、違約金の発生などのリスクがあるため注意する
    • 売却に伴う税金(譲渡所得税、住民税など)について、事前に把握しておく

賃貸に出す場合の準備と管理

片付けが終わった家を賃貸に出す場合、入居者を募集する前に必要な準備があります。賃貸に出す際の準備と、賃貸管理の方法を紹介します。

  1. 賃貸に出す前の準備
    • 家の内外装をリフォームし、入居者が住みやすい状態にする
    • 家電製品や設備の点検・修繕を行い、安全性を確保する
    • 火災保険や施設賠償責任保険に加入し、万が一のトラブルに備える
  2. 賃貸条件の設定
    • 家賃や敷金、礼金などの賃貸条件を設定する
    • 入居者の条件(ペット可否、喫煙可否など)を決める
    • 契約期間や更新料、管理費の有無などを明確にする
  3. 入居者募集
    • 不動産業者に依頼するか、自分で募集するかを決める
    • 物件の特徴や周辺環境をアピールし、入居者を募集する
    • 内覧会を開催し、物件の魅力を直接伝える
  4. 入居者の選定
    • 申込者の信用情報や収入状況を確認し、適切な入居者を選定する
    • 連帯保証人の有無や、保証会社の利用を検討する
    • 入居者とのコミュニケーションを大切にし、良好な関係を築く
  5. 賃貸管理
    • 家賃の回収や、入居者からの問い合わせ対応を行う
    • 定期的に物件の点検を行い、メンテナンスや修繕を実施する
    • トラブルが発生した場合は、迅速かつ適切に対応する

賃貸に出す際は、入居者が安心して住めるよう、物件の準備を万全にすることが大切です。また、賃貸管理を適切に行うことで、安定的な収入を得ることができます。自分で賃貸管理を行うのが難しい場合は、専門の管理業者に依頼することも検討してください。

家の片付け後の手続き

親が住んでいた空き家を総↑奥する場合、片付け以外にも様々な手続きが必要になります。

不動産の名義変更

亡くなった親の家を相続した場合、不動産の名義変更が必要です。名義変更の手順と、必要な書類を紹介します。

  1. 相続登記の手順
    • 相続人全員で、遺産分割協議を行い、相続する不動産を決める
    • 法務局で、相続登記に必要な書類を入手する
    • 必要書類を揃え、法務局に相続登記を申請する
    • 登記完了後、不動産の名義が変更される
  2. 必要な書類
    • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
    • 相続人全員の戸籍謄本と住民票
    • 遺産分割協議書(相続人全員の印鑑証明書が必要)
    • 不動産の登記事項証明書
    • 相続人の実印と印鑑証明書
  3. 注意点
    • 相続登記には、期限はないが、できるだけ早めに手続きを行う
    • 相続人が複数いる場合は、遺産分割協議を円滑に進めることが大切
    • 必要書類の取得や、手続きが難しい場合は、司法書士に相談することをおすすめする

各種契約の解約・変更

亡くなった親の名義で契約していた各種サービスは、解約や名義変更が必要です。主なサービスの手続き方法を紹介します。

  1. 電気・ガス・水道
    • 供給会社に連絡し、解約または名義変更の手続きを行う
    • 必要書類(死亡診断書、相続人の本人確認書類など)を提出する
    • 料金の精算方法や、引き落とし口座の変更について確認する
  2. 電話・インターネット
    • 契約会社に連絡し、解約または名義変更の手続きを行う
    • 必要書類(死亡診断書、相続人の本人確認書類など)を提出する
    • 解約に伴う違約金や、端末機器の返却について確認する
  3. 保険
    • 保険会社に連絡し、解約または名義変更の手続きを行う
    • 必要書類(死亡診断書、相続人の本人確認書類など)を提出する
    • 解約返戻金や、保険金の受取人変更について確認する
  4. クレジットカード
    • カード会社に連絡し、解約の手続きを行う
    • 必要書類(死亡診断書、相続人の本人確認書類など)を提出する
    • カードの利用明細や、未払い残高について確認する

各種サービスの解約・変更手続きは、亡くなってから一定期間内に行う必要があります。期限を過ぎると、違約金が発生したり、手続きが困難になったりする恐れがあるため、注意が必要です。

相続手続きについて

亡くなった親の財産を相続する際は、様々な手続きが必要です。主な相続手続きを紹介します。

  1. 遺言書の確認
    • 故人が遺言書を残していた場合、遺言執行者を選任する
    • 遺言書の内容に従って、財産の分配方法を決める
  2. 相続財産の調査・評価
    • 故人の財産(不動産、預貯金、株式など)を調査し、評価する
    • 故人の債務(借金、未払い税金など)も調査する
    • 相続財産の全体像を把握し、相続人全員で共有する
  3. 遺産分割協議
    • 相続人全員で話し合い、遺産の分配方法を決める
    • 遺産分割協議書を作成し、相続人全員で署名・捺印する
    • 必要に応じて、弁護士や税理士に相談し、アドバイスを得る
  4. 相続税の申告・納付
    • 相続財産の金額によっては、相続税の申告・納付が必要になる
    • 相続税の申告期限は、故人が亡くなってから10ヶ月以内
    • 申告・納付の手続きは、税理士に依頼することをおすすめする

相続手続きは、法律や税金の知識が必要になるため、専門家に相談しながら進めることが大切です。また、相続人同士のコミュニケーションを大切にし、円滑に手続きを進めることが重要です。

家の片付け後の手続きは、不動産の名義変更、各種契約の解約・変更、相続手続きなど、様々な手続きが必要になります。それぞれの手続きに必要な書類を揃え、期限内に手続きを行うことが大切です。手続きが難しい場合は、専門家に相談することをおすすめします。

まとめ

本記事では、「亡くなった親の家の片付け」をテーマに、片付けの必要性から、実際の片付け方法、片付け後の家の維持管理、そして手続きに至るまで、一連の流れを詳しく解説してきました。

片付けを始める前には、家族や関係者との話し合いを重ね、方針を決めることが大切です。また、必要な書類の確認とスケジュールの作成も欠かせません。片付けの担い手は、家族だけでなく、専門家に依頼することも選択肢の一つです。

亡くなった親の家の片付けは、物理的にも精神的にも大変な作業ですが、故人を偲び、家族の絆を深める大切な機会でもあります。是非、本記事を参考に、故人の思いを胸に、前を向いて一歩ずつ進んでいってください。片付けを通して、新たな人生の一歩を踏み出すきっかけとなることを願っています。

このコラムの監修者

監修者:秋元 弥一郎
秋元 弥一郎FP / 空家コンサルタント/ 宅建士 

宅建士・ファイナンシャルプランナー・空き家相談アドバイザー・家財整理コンサルタント、等。
不動産業界10年以上の経験と、空き家の利活用から家財撤去まで幅広い経験を活かしながら、執筆者・監修者として活動中。

【著書】
自分ゴトとしての空き家問題、今日から始める生前整理、など

家財の処分・空き家管理などは
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このコラムを執筆した人

解決・空家サポート 編集部

解決・空家サポート 編集部

解決・空家サポートは、数多くの空き家等にまつわるお悩みを解決してきました。
ゴミ屋敷の家財整理や残置物処理、空き家の定期巡回、庭木の剪定、古くなったお住まいの解体などのお悩み解決の経験を活かし、お悩み解決に役立つコラムをお届けします。

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