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相続した家がゴミ屋敷?!ゴミ屋敷の遺品整理で遺族がやるべきことは?

相続した家が予想外にゴミ屋敷という状態であることが判明した時、多くの方がどのように対処すればよいか迷われると思います。

本コラムでは、ゴミ屋敷の遺品整理を自分でするか、専門業者に依頼するべきかの判断から、自分でやる際の整理作業の進め方、注意点に至るまで、具体的なアドバイスをまとめています。

この記事が遺品整理でお困りの方の新たな一歩を踏み出すお手伝いができれば幸いです。


遺品整理について網羅的にまとめたコラムも用意しています。

遺品整理やゴミ屋敷の片付けをプロに依頼する判断基準

遺品を整理する対象の家がゴミ屋敷の状態であることが判明した時、まず第一に、現状をしっかりと把握することが重要です。

どの程度のゴミの量なのか?そもそも家の中に入れるのか?など、まずは現地の状況をしっかり確認し、整理作業を自分自身で行うことが可能か、それとも専門の業者に依頼するべきかを判断することが求められます。

素直に業者に依頼する方が良いケース3選

次のような状況では、作業量・衛生面的にご自身での遺品整理は素直に諦めて、専門の業者に依頼することをお勧めします。

ゴミで埋め尽くされていて部屋に入れない

そもそもゴミが溢れていて家の中に入れないような状態であったり、ゴミを数十センチ掘らないと床が見えない、といった状況であれば、とても個人でやりきれる作業量ではないため、間違いなく業者に依頼するのが賢い選択です。

悪臭がすごい

酷い悪臭で部屋が満ちている場合なども、業者に依頼すべき状況です。悪臭の原因は生活ゴミや食べ物の腐敗や、害虫・害獣の遺体の腐敗が進行している可能性があり、個人で作業するには衛生的な懸念が大きい状態です。

害虫・害獣が発生している

大量のゴキブリやネズミなどが発生している場合も素直に業者に依頼するようにしましょう。
害虫・害獣に対する嫌悪感ということも当然ありますが、屋内の荷物が糞尿などによって汚染されている可能性もあるため、健康上の懸念があります。

自分でゴミ屋敷の遺品整理をする流れ

もしご自身で片付けようと決めた場合、かなりの覚悟が必要です。

ゴミ屋敷の遺品整理は、通常の遺品整理よりも入念な準備と段取りが必要になります。以下のステップで作業を進めることをお勧めします。


通常の遺品整理の流れについてはこちらのコラムで解説しています。

遺品整理の事前準備

まず、必要な道具を事前に準備しましょう。

大量のゴミ袋はもちろんのこと、作業中に発生するほこりや悪臭に備えて、十分な量のマスクや手袋、消毒液を用意することが重要です。これらは作業の効率化だけでなく、健康を守る上でも必要不可欠なものです。

ゴミ屋敷の遺品整理の進め方

整理作業を始める前に、どの部屋から手をつけるか計画を立てておくことが大切です。

最もゴミが少ない部屋か、小さい部屋から進めると、段階的に進めやすくなります。また、一部屋ずつ完全に片付けることで、達成感を得やすくモチベーションの維持にもつながるだけでなく、進行具合を管理しやすくなるメリットもあります。

大量のゴミの処分について

大量のゴミを一度に処分する場合、「一度に出せるゴミ袋は5袋まで」、「大量にゴミ出しするのであれば1週間前までに電話連絡する必要がある」など、自治体によっては特別なルールが存在する可能性があります。

そのため、必ず作業開始前に自治体に連絡を取り、ゴミの出し方や回収のルールを確認しておきましょう。場合によっては、特別な手続きが必要になることもありますので、事前に確認することでスムーズに作業を進めることができます。

これらの準備と計画をしっかりと行うことで、ゴミ屋敷の遺品整理を効率的かつ安全に進めることができます。大変な作業ではありますが、一つ一つ確実に進めていきましょう。

ゴミ屋敷の遺品整理・片付けをスムーズに進めるコツ

ご自身でゴミ屋敷の遺品整理や片付けを進める場合、作業の効率化と健康を守るための工夫が必要です。以下に、作業を円滑に進めるためのコツをいくつかご紹介します。

ゴミ屋敷内の動線の確保

ゴミ屋敷を片付ける場合、なにより一番最初に必要なのは屋内の動線です。まずは人が問題なく通れるようにしないことには始まりません。

導線をうまく確保できていないと、作業の効率が下がるだけでなく、転倒などの事故が起きる可能性もあります。まずは、通路を確保することから始め、作業しやすい環境を整えるようにしましょう。

ゴミ屋敷内の換気の徹底

作業を始めると同時に、できるだけ早く窓を開けて換気を行うことが重要です。新鮮な空気を取り入れることで、悪臭や有害な空気を減らし、作業環境を改善できます。

定期的に換気を行うことで、屋内の空気質を保ち、健康リスクを低減できます。乾燥したネズミなどの糞尿が空気中に舞っている場合、吸引すると体調悪化や発熱に繋がりますので十分注意してください。

屋内作業時間の短縮

屋内での作業時間はなるべく短くするように心がけましょう。長時間の作業は体力を消耗するだけでなく、不衛生な空気に長時間さらされることにもなります。効率よく作業を進めるためにも、定期的に休憩を取りながら進めることが大切です。

スペースの確保

導線ができたあとは、家具などの大きな物は、できるだけ早く庭先などの屋外に搬出しましょう。これにより、屋内の作業スペースを確保できるだけでなく、整理や清掃をしやすくなります。また、外に出した物はその場で整理や選別を行うことができ、作業の効率化につながります。

これらのコツを活用することで、ゴミ屋敷の遺品整理や片付けをよりスムーズに、そして安全に進めることができます。計画的に、一歩一歩進めていきましょう。

ゴミ屋敷の片付け相場

コストをかけたくない…とご自身で片付けを使用という気持ちもわかりますが、ゴミ屋敷状態であれば素直に業者に依頼することをお勧めします。

ゴミ屋敷の遺品整理を業者に依頼する場合、費用は内部の状況やゴミの量によって大きく異なります。以下は遺品整理に関する費用の目安ですが、ゴミの量によっては更にプラス数十万の費用がかかる可能性があります。

  • 1R:10万円前半程度(+-5万円程度)
  • ~1LDK:20万円前半(+-5万円程度)
  • ~2LDK:25万~30万円前半(+-5万円程度)
  • ~3LDK:30万~40万円程度(+-10万程度)
  • 4LDK~:50万~60万円程度(+-10万程度)

できる限り費用を安くするためのいちばん簡単な方法は、複数業者に見積りを依頼することです。1社にだけ見積りを依頼する場合と違い、適正な費用の相場を知ることができます。

ただし、金額だけで業者を選んでしまうことは厳禁です。担当者の接客態度や業者が信頼できるかどうかも含めて判断することで余計なトラブルが発生するのを防ぐことができます。

【なぜ?】ゴミ屋敷化の原因とは

ゴミ屋敷化する背景には、さまざまな要因が絡み合っています。

心理的な要因

多くのケースで、ゴミ屋敷化の背景には心理的な要因があります。孤独感やうつ状態など、精神的な問題が物を捨てられない心理状態を作り出すことがあります。

また、物に対する過度な執着や、いつか使うかもしれないという考えが、物の蓄積を招くこともあります。

生活習慣の乱れ

定期的な掃除や整理整頓を行わない生活習慣が、徐々に物が溜まる状況を作り出します。

日々の忙しさに追われ、掃除を後回しにすることが習慣化すると、気がついた時には手に負えない状況になっていることもあります。

経済的な要因

経済的な困窮も、物を捨てられない一因となることがあります。新たに物を購入する余裕がないため、いらなくなった物でも捨てられずに蓄積してしまう場合があります。

社会的な孤立

社会とのつながりが薄れることで、家に閉じこもる時間が増え、それが物の蓄積につながることもあります。また、家を訪れる人がいないため、片付ける動機が減少することも、ゴミ屋敷化を進行させる一因となります。

ゴミ屋敷の遺品整理で気をつけるべきこととは

ゴミ屋敷の遺品整理に際しては、効率的な作業だけでなく、安全面や精神的な配慮も非常に重要です。以下に、気をつけるべき点をご紹介します。

健康と安全の確保

ゴミ屋敷の状態によっては、有害な物質や害虫、カビなどが発生している場合があります。遺品整理業者のスタッフであっても、油断すると体調不良になってしまったり高熱を出してしまうこともあります。

ご自身で片付けをするのであれば、マスク、手袋、防護服などを着用し、健康リスクを最小限に抑えましょう。

また、床の腐食などで不安定になっている場合もあるため、転倒や物の落下による怪我にも十分注意が必要です。

感情的な配慮

遺品整理は、故人との思い出が詰まった物を扱うため、感情的にも大変な作業です。特にゴミ屋敷の場合、遺族の心理的負担は一層大きくなりがちです。自分自身や家族が作業に参加する際には、無理をせず、必要に応じて休憩を取りながら進めることが大切です。

貴重品や重要書類の確認

ゴミ屋敷の中には、見落としがちですが、貴重品や重要書類が紛れている可能性があります。整理を進める中で、これらの物を見つけた場合には、適切に保管し、遺族に相談することが重要です。

以下、捨ててはいけないものの一例です。

  • 不動産等の権利書
  • 貴金属
  • 通帳・印鑑・キャッシュカード
  • 遺書・遺言書

これらの点に注意しながら、遺品整理を進めましょう。

遺品整理はお任せください。

【まとめ】ゴミ屋敷の遺品整理で遺族がやるできこととは?

ゴミ屋敷の遺品整理は感情的な負担や物理的な困難さは想像を超えることがあります。自分で整理を進めることに意義を見出すことも大切ですが、安全面や効率、心理的な負担を考えた場合、専門業者に依頼するのが賢明な選択と言えるでしょう。

もちろん、遺品整理を自分たちで行うこは立派ではありますが、その困難さを考慮すると、専門業者の力を借りることをお勧めします。

ゴミ屋敷の遺品整理を専門業者に依頼することでスムーズに次のステップへと進むことができるでしょう。

このコラムの監修者

監修者:秋元 弥一郎
秋元 弥一郎FP / 空家コンサルタント/ 宅建士 

宅建士・ファイナンシャルプランナー・空き家相談アドバイザー・家財整理コンサルタント、等。
不動産業界10年以上の経験と、空き家の利活用から家財撤去まで幅広い経験を活かしながら、執筆者・監修者として活動中。

【著書】
自分ゴトとしての空き家問題、今日から始める生前整理、など

家財の処分・空き家管理などは
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このコラムを執筆した人

解決・空家サポート 編集部

解決・空家サポート 編集部

解決・空家サポートは、数多くの空き家等にまつわるお悩みを解決してきました。
ゴミ屋敷の家財整理や残置物処理、空き家の定期巡回、庭木の剪定、古くなったお住まいの解体などのお悩み解決の経験を活かし、お悩み解決に役立つコラムをお届けします。

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