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「めんどくさい」があなたを蝕む ~セルフネグレクトの恐怖~

「めんどくさい」があなたを蝕む ~セルフネグレクトの恐怖~

「めんどくさい」と感じることはありませんか? 実はその感情が、知らず知らずのうちに自分自身を蝕んでいるかもしれません。

「めんどくさい」という心理状態が引き起こすセルフネグレクトは、自分自身の健康や生活環境を顧みない状態を指し、放置すれば孤独死のリスクにもつながる深刻な問題です。

本コラムでは、セルフネグレクトの原因や若者にも起こり得る問題であること、そしてその予防と解決について解説します。

あなたや大切な人が、セルフネグレクトに陥らないために。 そして、誰もが自分らしく、健康で豊かな生活を送れるために。 ぜひ、このコラムを読んで、セルフネグレクトについての理解を深めてください。

セルフネグレクトとは?

セルフネグレクトとは、「自己放任」とも呼ばれる状態で、自分自身の健康や生活環境を顧みない状態を指します。食事や入浴、掃除などの日常的な活動を怠り、自分の身の回りのことに無関心になってしまうのが特徴です。

主な症状は以下のようなものがあります。

  • 部屋の片付け、掃除を行わない
  • 入浴、歯磨きを怠る
  • 食事を摂らない、または偏った食事になる
  • 不規則な生活リズム

セルフネグレクトは、高齢者の一人暮らしの方に多いとされてきましたが、近年では若者にも増えつつあります。また、以下のような環境や状況の人に起こりやすいとされています。

  • 孤独や孤立状態にある人
  • ストレスを抱えている人
  • 経済的に困窮している人
  • 認知症やうつ病などの疾患を抱えている人

セルフネグレクトは、そのまま放置すると健康状態が悪化し、ひいては孤独死につながる危険性もある深刻な問題です。周囲の人が早期に気づき、適切な支援につなげることが重要となります。


セルフネグレクトの基礎知識について詳しくまとめたコラムはこちらです。

「めんどくさい」から「セルフネグレクト」へ

セルフネグレクトが起こる原因は様々ですが、多くの場合、「めんどくさい」という心理状態が関係しています。しかし、単に怠けているわけではなく、その背景には複雑な事情が隠れていることが少なくありません。

例えば、高齢者の場合、加齢に伴う身体機能の低下から、今までできていたことが難しくなり、「めんどくさい」と感じるようになります。また、認知症の影響で、日常的な活動の必要性を理解できなくなることもあります。

一方、若者の場合は、過酷な仕事や人間関係のストレスから、心身ともに疲弊し、自分の生活を顧みる余裕がなくなってしまうことがあります。また、社会との接点が減り、孤立感を深めていくことで、次第に「めんどくさい」という感情が強くなっていきます。

このように、「めんどくさい」という心理状態は、セルフネグレクトの入り口であり、その背景には様々な要因が複雑に絡み合っています。「めんどくさい」と感じた時は、単なる怠惰ではなく、SOS のサインかもしれないと考えることが大切です。

セルフネグレクトの主な原因

セルフネグレクトを引き起こす原因は、大きく以下の4つに分類されます。

  1. 身体的原因
    • 加齢に伴う身体機能の低下
    • 病気やケガによる身体的な制限
  2. 精神的(病的)原因
    • うつ病や統合失調症などの精神疾患
    • 認知症による判断力の低下
    • アルコールや薬物への依存
  3. 社会的原因
    • 孤独や孤立状態
    • 家族や友人との死別や別れ
    • 失業やリストラなどによる社会的地位の喪失
  4. 経済的原因
    • 貧困や経済的困窮
    • 収入の減少や不安定化

これらの原因が単独で、あるいは複合的に作用することで、「めんどくさい」という心理状態が引き起こされ、セルフネグレクトへとつながっていきます。セルフネグレクトを防ぐためには、これらの原因を早期に発見し、適切な支援を行うことが重要です。

サボりとセルフネグレクトの関係

「めんどくさい」という気持ちから、日常的な活動を怠る「サボり」は、セルフネグレクトの入り口になることがあります。最初は「今日くらいいいか」という気持ちで始まったサボりが、徐々に習慣化し、気づけばセルフネグレクトの状態に陥っているというケースは少なくありません。

ただし、サボりたくなる原因の多くは、セルフネグレクトの原因と重なっています。例えば、過重な仕事のストレスから、休日は何もする気力が湧かないというケースがあります。また、うつ病などの精神的な問題から、日常的な活動に意欲が持てなくなることもあります。

つまり、サボりはセルフネグレクトの原因ではなく、セルフネグレクトに至る過程の一つの症状と捉えることができます。サボりが続く場合は、その背景にある原因を見極め、適切な対処を行うことが重要です。

具体的には、以下のようなアプローチが考えられます。

  • ストレスの原因となっている環境を改善する(仕事の見直し、人間関係の調整など)
  • 心身の健康状態を確認し、必要に応じて専門家に相談する
  • 生活リズムを整え、気分転換を図る
  • 家族や友人、専門家など、周囲の人に相談し、支援を求める

サボりを単なる怠惰と決めつけるのではなく、そこに隠れた問題を発見し、解決に向けて行動を起こすことが大切です。セルフネグレクトを防ぐためには、サボりのサインを見逃さない目を持つことが求められます。

セルフネグレクトから抜け出すために

セルフネグレクトから抜け出すためには、その原因に応じた適切な対処が必要です。ただし、セルフネグレクトの状態にある人は、自ら助けを求めることが難しいケースが多いため、周囲の人の気づきと支援が重要となります。

治療を受ける

身体的・精神的な問題がセルフネグレクトの原因となっている場合は、医療機関での治療が不可欠です。特に、うつ病や認知症などの疾患が疑われる場合は、早期の診断と治療が大切です。

ただし、セルフネグレクトの状態にある人は、自ら医療機関を受診することが難しいことが多いため、以下のような支援が必要となります。

  • 家族や友人、ケアマネージャーなどが、受診の必要性を本人に伝え、説得する
  • 訪問診療や訪問看護など、自宅で医療サービスを受けられる体制を整える
  • 医療機関との連携を密にし、治療方針を共有する

また、治療と並行して、汚部屋やゴミ屋敷の片付けを代行してもらうことも重要です。自治体の福祉部門や専門の業者に相談し、安全な住環境を整えることが求められます。

環境を変える

いじめや過労などの環境要因がセルフネグレクトの原因となっている場合は、その環境を改善することが重要です。ただし、本人にとって環境を変えることは容易ではないため、周囲の人の理解と支援が不可欠です。

具体的には、以下のようなアプローチが考えられます。

  • 職場や学校との連携を図り、ストレスの原因となっている問題を解決する
  • 必要に応じて、転職や転校、引っ越しなどの選択肢を検討する
  • カウンセリングなどを通じて、本人の気持ちに寄り添い、支える

環境を変えることは簡単ではありませんが、セルフネグレクトから抜け出すためには不可欠のプロセスです。本人の意思を尊重しながら、できる限りの支援を行うことが求められます。

周りを頼る

セルフネグレクトの状態にある人は、自ら助けを求めることが難しいため、周囲の人が積極的に関わっていくことが重要です。特に、認知症や社会的孤立が原因となっている場合は、以下のような支援が求められます。

  • 定期的に訪問し、安否確認や生活状況の把握を行う
  • 必要に応じて、介護サービスや生活支援サービスを利用する
  • 地域の見守りネットワークと連携し、支援体制を構築する
  • 家族や友人との関係を維持・再構築できるよう、働きかける

セルフネグレクトの問題は、本人だけでは解決が難しいため、周囲の人が積極的に関わり、支援することが何より重要です。支援を必要としている人に気づき、適切な支援につなげられるよう、地域全体で取り組んでいくことが求められます。

高齢者以外にも起きるセルフネグレクト

セルフネグレクトは高齢者に多いイメージがありますが、実際には若者を含む幅広い年代で起こり得る問題です。近年、若者のセルフネグレクトが増加傾向にあると指摘されており、その背景には現代社会特有の環境変化があると考えられています。

外に出ない

コロナ禍をきっかけに、在宅勤務やオンライン授業が広がり、家に居ながらにして生活が完結できるようになりました。一方で、これにより外出の機会が減り、人との接点が極端に少なくなるケースが増えています。

特に、もともと対人関係に苦手意識を持っていた人にとっては、外出せずに済む環境は居心地の良いものに感じられるかもしれません。しかし、長期間にわたって外部との関わりが断絶した状態が続くと、社会性が失われ、セルフネグレクトへとつながる危険性があります。

対策としては、以下のようなことが考えられます。

  • オンラインでのコミュニケーションを積極的に行う
  • 定期的に外出する機会を設ける(散歩、買い物など)
  • 家族や友人と定期的に連絡を取り合う

完全に外出を避けるのではなく、バランスを取ることが大切です。

一人暮らし

若者の一人暮らしが増加傾向にある中、自立した生活を送るために必要な知識やスキルが十分に身についていないまま、一人暮らしを始めるケースが少なくありません。料理や掃除、洗濯といった家事に不慣れな人は、次第に部屋が散らかり、食生活も乱れがちになります。

また、一人暮らしでは、生活のリズムが乱れやすく、昼夜逆転や不規則な食事など、不健康な生活習慣に陥るリスクが高くなります

対策としては、以下のようなことが考えられます。

  • 家事のスキルを身につける(料理教室への参加、家族からのアドバイス等)
  • 生活リズムを整える(規則正しい起床・就寝時間、適度な運動など)
  • 友人や家族と定期的に連絡を取り、孤立を防ぐ

一人で全てを抱え込まず、周囲の支援を上手に活用することが重要です。

ストレス

現代社会では、若者を取り巻く環境が大きく変化しており、様々なストレス要因が存在します。例えば、就職難やブラック企業問題、非正規雇用の増加など、職場環境に起因するストレスは若者に大きな影響を与えています。

また、人間関係の希薄化や孤独感の増大など、社会的なつながりの減少もストレスの原因となり得ます。

これらのストレスが長期化すると、心身の健康を損ない、セルフネグレクトにつながる危険性があります。

対策としては、以下のようなことが考えられます。

  • ストレス管理の方法を身につける(リラクゼーション技法、カウンセリングの活用など)
  • 職場の環境改善を求める(労働組合の活用、上司への相談など)
  • 家族や友人、専門家に相談し、支援を求める

ストレスと上手に付き合い、自分の心身の健康を守ることが何より大切です。

セルフネグレクトは、特定の年代に限定された問題ではありません。若者を取り巻く環境の変化を踏まえ、一人一人が自分の状況を見つめ直し、必要な支援を求めていくことが求められています。

【まとめ】「めんどくさい」があなたを蝕む

本コラムでは、セルフネグレクトとは何か、その原因と若者にも起こり得る問題であることを解説しました。 セルフネグレクトは、身体的、精神的、社会的、経済的要因が複合的に作用することで引き起こされ、放置すれば孤独死のリスクにもつながる深刻な問題です。

もし自分や周りの人がセルフネグレクトの状態にあると感じたら、ためらわずに周囲に助けを求めてください。

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このコラムの監修者

監修者:秋元 弥一郎
秋元 弥一郎FP / 空家コンサルタント/ 宅建士 

宅建士・ファイナンシャルプランナー・空き家相談アドバイザー・家財整理コンサルタント、等。
不動産業界10年以上の経験と、空き家の利活用から家財撤去まで幅広い経験を活かしながら、執筆者・監修者として活動中。

【著書】
自分ゴトとしての空き家問題今日から始める生前整理、など

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このコラムを執筆した人

解決・空家サポート 編集部

解決・空家サポート 編集部

解決・空家サポートは、数多くの空き家等にまつわるお悩みを解決してきました。
ゴミ屋敷の家財整理や残置物処理、空き家の定期巡回、庭木の剪定、古くなったお住まいの解体などのお悩み解決の経験を活かし、お悩み解決に役立つコラムをお届けします。

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